幾度目かの鉄道ブームと言われて10年以上が経過しました。大都市圏で生活する人々にとって鉄道は老若男女問わず共有できる身近な話題です。マニア的な興味まではないとしても、日々使う路線に対しては多少なりとも愛憎入り混じった想いを抱いているのではないでしょうか。実際、鉄道ネタはテレビでもYahoo!ニュースでも数字が取れると評判だそうで、様々な鉄道コンテンツがメディアを賑わせています。
とはいえその内容は、鉄道ファン向けのマニアックな情報を除けば、日常生活に密着した雑学的な「小ネタ」か経営者視点に立ったビジネス系「大ネタ」が多数を占め、利用者自身が公共交通の在り方を考えるための情報はまだまだ少ないのが実情です。
確かに日本は世界に誇れる便利で安全な公共交通システムを作りあげてきましたが、これが唯一の「答え」ではありません。現在のサービスが充実しているが故に、ややもすれば現状肯定に陥りがちですが、もっと様々な可能性があるはずです。
公共交通はこれから大きな曲がり角を迎えます。新しい時代の公共交通を利用者である私たちがもっと主体的に考えていくために、利用者と事業者の両方の視点をつなぐ情報発信ができないかという試みが当ブログです。
まだまだ手探りですので、終着駅がどこになるかも皆目見当がつかない出発ではありますが、これからの珍道中をどうぞお楽しみください。
